音に自分を重ねている
楽器をやる人は多かれ少なかれそうだと思うが、奏者は自分の出す音に自分を重ねている。
だからこそ、楽器や音楽にのめり込むのだろう。
音を変えることは簡単ではない。
自分自身を変えることが簡単ではないのと同じように。
だからこそ逆に、自分の望むように自分の音を変えたいと思うときには、音に映した自分自身をも変える必要があるし、さらに重要なことには、自分自身をも変えることができるのかもしれない。
ただ力を抜くことはむずかしく、いったん筋肉を緊張させてから脱力することで脱力が可能になるように、
自分自身という、あまりにも自分に近すぎるものを変えるときには、鏡をつかったまわりくどい方法が近道になるのかもしれない。